国立アメリカ空軍博物館について軽く説明すると、アメリカ合衆国空軍が管理・運営する
博物館で、アメリカに星の数ほどある飛行機博物館でも最大のものとなっている。
http://www.nationalmuseum.af.mil ←公式サイト。ドメインが.milである。
↑この記事の後編になります。
展示される飛行機・ミサイル・その他の数は400以上で常に増え続けており、それに応じて現在進行系で建物の拡張が続いている。しかもその拡張度合いが凄まじく、新しい建物一つで日本にあるどの博物館よりも巨大といっても過言ではない。
現在建設中の「4th Building」はXB70「ヴァルキリー」やYF23「ブラックウィドウ」などが収蔵予定の「現用機館」となるようで、他にもアトラスロケットなどが丸ごと入るのではないかと言われている。
この博物館の巨大さは、2015年6月現在のアメリカ空軍による公式動画からも窺い知ることが出来る。
体感としては、東京ビッグサイトの東1~3をぶち抜いたのと同じくらいの建物が今のところ3つあり、今追加でもう1つ建設中という感じか。想像力の限界をはるかに超える巨大さにただただ圧倒されるだけであった。
ということで、後編では3番目の建物「冷戦館」から始めていきましょう。
分かりづらいが、左端に写っている爆弾がB53という核兵器のレプリカで、9Mtという最強クラスの核爆弾である。非常に分かりやすい入り口だ。
このアメリカ空軍博物館には別館が幾つかあり、この「弾道ミサイル館」もその一つ。円柱形の建物で、ミサイルサイロの中にいるかのような体験を出来る。完全な攻撃兵器のみを展示しているということからも、ある意味最も恐ろしい博物館といえる。
ただ、ピースキーパーなど一部のミサイルは、「ミノタウルスⅣ」のように固体ロケットとして転用され宇宙開発に貢献している。
まさか展示しているとは思いもしなかった、MIRV - Multiple Independently-targetable Reentry Vehicle (複数個別誘導再突入体)のLGM-118A 「ピースキーパー」。10発の核弾頭が、宇宙空間からそれぞれ異なる都市や対象を攻撃するまさに最終兵器。ぱっと見鉛筆にしか見えないが、間違いなく史上最悪の展示物のひとつといえる。
実物はそこまで巨大でなかったのが印象的だった。
今では幻の機体とも言えるB-36「ピースメーカー」。6発レシプロ+4発ジェットでエンジン配置が非常に特徴的。
UFOと勘違いされるステルス爆撃機B-2。
みんな大好きF-22「ラプター」だってこの至近距離からじっくり観察出来るゾ!
勿論ライフルを手にした米兵から圧力を受けることもないのでありのままの姿を堪能できる。
リアルサイズジオラマの謎のノリも健在。「1/1ベルリンの壁崩壊を喜ぶ市民」には「本物」のベルリンの壁が使われている模様。飛行機は全く関係ない。
この他の機体については、あまりにも数が多いので、容量たくさんのbloggerの方で詳細に紹介してます。興味ある方は是非!
閉館時間がだんだん近づいてきて、学芸員の人たちも撤収準備を始めたので、土産物確保のため入り口に戻る。
お土産
お土産物は結構面白くて、NASAワッペンなどが大量にディスカウント売りされてたりする。定番のTシャツ類に加え、昔の新聞を再現した物が売られてたりしたので購入(WW2終結日の朝刊)
空軍迷彩でかわいいニット帽
反射剤が塗布されたTシャツ
普通のキャップ
ある意味究極的にダサいブラックバードのTシャツ。航空祭などには有効っぽそう
詳細マップは有料。事前にネットからプリントしておくと良さそう。
気をつけておくべき点としては、展示規模に比べて時間が圧倒的に足りないので、常に閉館時間を気にしておく必要がある。ここの博物館はサイズも量も圧倒的なので、2日フルで欲しい所だった。もちろん、筆者のように弾丸でほぼすべての展示物を見学することも可能だが、非常に辛いし、一つ一つをじっくり見ることなどまず不可能。メシも微妙だったので、昼に1回街に出て食事を取るのもありかと。入場料タダなので。
外にでると様々な空軍モニュメントを見ることが出来る。
客の数は、そこそこ多かったのだろうが、館内が巨大すぎたのでたまーにすれ違う程度だった。
西に進路を取り、ひたすら平坦な道を進む
理想的なレストエリアに到達
レストエリア
トラックゾーンには、数台の大型トラックが停まっています。
ここで一晩明かすのでしょう。
誰も居ないので一服
インディアナポリスに到達
インディアナ州の州都、インディアナポリスに到達。ミッドウェストの交通の要衝です。
中心部に車を止めて、少し街歩きをするが深夜であったため目立つところだけ見てすぐに出発。
イリノイ州のレストエリア(Cumberland Road Rest Area)
↑州境のレストエリアには大抵、画像のように山と観光案内が積んであるので情報には困らない。
最終的にイリノイ州にまで到達。今日はここまで。
正直、もう一泊デイトン近郊で延泊し、もっと丁寧に空軍博物館を見学しておけばよかったなと反省してます。オハイオ州は結構雰囲気も良かったし、景色ものどかだったので、もう一回訪れたいと思います(後に判明したのですが、ライト兄弟の生誕地?でもあるらしく、ライト兄弟博物館的なものもあるようです。)